論文が生まれた背景

日常診療風景

患者A「先生,いつも血圧は両腕で測定されていますよね.私は右利きなので,
家で測定する時は,左腕の血圧しかはかっていません.どっちを測定すればいいのですが?

私「?!(するどい突っ込み!!)…どっちでしょうかねぇ.
ガイドラインでは,両手を測定することを推奨していますが,
どっちの腕を測定するかまでは書いていませんからねぇ」

患者A「どっちがいいのでしょうかねぇ.」

私【そうですね …すぐにお応えすることが出来ませんね.次回の受信までに調べておきますね】


後日…

私「色々調べてみたのですが分かりませんでした.
とりあえず,私の診察を受けてくれる患者さんに聞いてみます.
いつ結果が出るか分かりませんが,必ず結果をお話ししましょう.」

患者A「そうですか!楽しみに待っていますね.」

日常診療風景

患者B「先生.私は【冷え性】と思っているのですが,
漢方を専門とする病院に行っても,違うと言われました.どうおもいます?」

私「へー.そうなのですか.【冷え性】と【冷え症】は違うとよく聞きますけどね.」

患者B「冷え性はどうやって診断するのですか?」

私「さぁ…漢方学的診断・所見の取り方は難しく,
脈診になると診察前と診察後でも大きく変わっていることがあり,
3人の漢方専門医の先生が診察すると,3通り以上の診断になることがあると聞きますよ.
そうですね…問診による冷え症の診断というものもあるのは知っていますが…」

患者B「そうですか…診察からの冷え症診断は難しいですね.」

私「そうですね.」


後日…


私「KSG面積比率が漢方学的証の所見と一致する論文がありましたので,
冷え症を自覚する人の客観的数値(カットオフ値)を確かめてみたいと思います.
協力をお願いしてもよろしいですか.」

患者B「ええ.宜しくお願いします.面白い結果がでるといいですね.」

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