医療統計サポート社 風の庵

20-30年前頃より,「専門医こそが重要で、専門医でなければ医師にあらず」という風潮が始まり、
今日では専門医の資格を取得することが当然となる時代になりました。
反対に、厚生労働省が推進している家庭医・プライマリー医が軽視されている時代でもありました。

1つの疾患だけの患者であれば問題ないですが、高齢者になると、
高血圧症、高脂血症、慢性腎不全、慢性心不全など多くの疾患を合併します。
『多くの疾患を持った患者の場合、1人1人の専門医の意見は重要だが、どの専門医の意見が優先されるのかを判断し、専門医同士の意見を調整・統合する場所の存在が少ない!』ことに父(放射線医)が気付きました。

そこで、専門という科の隔たり無く、みんなが気軽に相談できる施設として、
「風の庵」という喫茶店(テラス)を開きました。
現在は営業していませんが、弊社の名前の由来は、喫茶店が開設された父の『想い』を継承しています。

設立の背景

大学および大学に準じる勤務医の医師は、医局・研究室のデータ解析を用いて、最先端の研究発表を行うことができます。

また、医療解析(生物統計・医学統計)を専門とするスタッフのサポートを受けて、後進の医師に残すことができる論文を作成することが可能な環境にあります。

反対に、一般病院の勤務医・開業された医師は、解析をサポートするスタッフが身近に存在しないことが多くありません。なぜかといえば、日本における生物統計という学問の歴史が比較的に浅く、また、医療統計を専門とする人材が不足していることが影響していると考えられていると説明されます。

医療統計、医学統計、生物統計の 医療の分野に関する統計の質問・疑問は、「学部・学科の隔たり」がありません。動物の先生、歯科医の先生、診療科の先生、看護師、理学療法士などの医療従事者の方が、ご相談できる場所として、「風の庵」を継承し、居心地の良い場所を提供していきたいと思います。

インターネットが普及している現在では、さらに、気軽にご相談できる環境と思います。ぜひ、ご相談ください。

英語読みのカゼノ「アン」

弊社の名前、医療統計サポート社 風の庵の「庵」は日本語読みは、「いおり」ではなく、「あん」です。
英語の綴りの「あん」は、「Anne」や「Ane」と表記しています。

たまたまですが、「赤毛のアン」が好きで、アンが下記のことについて話しているのを引用します。

「(略」アンという名を呼ぶんでしたら、eのついたつづりのアンで呼んでください」 「字なんかどんなふうに、つづったって、たいしたちがいはないじゃないの?」さびついたような微笑がふたたびマリラの顔へ出てきた。 「あら、大ちがいだわ。そのほうがずっとすてきに見えるのですもの。名前を聞くと、すぐ目の前に、まるで印刷されたみたいに、その名前がうかんでこないこと? あたしはそうだわ。だからAnnはひどく感じがわるいけれど、Anneのほうはずっと上品に見えるわ。小母さんが、おわりにeの字のついたアンと呼んでくださるなら、コーデリアと呼ばれなくても、がまんするわ」 「よろしい、それならeの字をつけたアンさん、どうしてこんないきちがいが起こったのか話しておくれでないかね。(略)」(村岡花子訳・新潮文庫)

主人公アン・シャーリーが「Anne with an E」と名乗る背景には、彼女のアイデンティティや自己表現の重要性が関わっていると考えています。アンは、名前の綴りに「E」を加えることで、自分の個性や特別さを強調し、他の人々と差別化しようとしています。

また、この「E」は、彼女にとって単なる文字以上の意味を持ち、彼女の独自性や感受性を象徴しています。アンは、過去の辛い経験や孤独感を抱えながらも、自分自身を大切にし、他者に理解されたいという願望を持っています。このように、名前の綴りにこだわることは、彼女の自己肯定感や自己表現の一環として描かれています。

弊社ではアンのように、論文への独自性・感受性を重要視しています。また、小生を含め研究者の皆さんも同様ですが、何回もリジェクトを受けると、かなりへこみます。相談された先生からは、自分自身が否定されているようでつらいとの話も伺います。

最後になりますが、弊社にご相談・ご依頼される先生がアクセプトされること、つまり、研究者としての自己表現された原著論文がpublishされることで、研究者としての自己肯定感が達成され、さらなる論文を目指せるようにサポートしていきます。